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OAuthを利用してExchange Online(Microsoft 365/M365/Office 365)のSMTPサーバーをProselfで使用する際の設定ポイントを教えてください。
はじめに、Exchange Online側でOAuthに関する設定を行います。
◆Exchange Online側の設定
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Microsoft Entra IDにサインイン後、左メニューより「アプリの登録」を開きます。
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画面上部の「新規登録」をクリック後、以下を設定して登録します。
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名前:任意のアプリ名
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サポートされているアカウントの種類:
シングルテナント:「この組織ディレクトリのみに含まれるアカウント (<組織名> のみ - シングル テナント)」
マルチテナント:「任意の組織ディレクトリ内のアカウント (任意の Microsoft Entra ID テナント - マルチテナント)」
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名前:任意のアプリ名
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左メニューより「APIの公開」をクリックし、右側画面内で「アプリケーション ID の URI」追加をクリックして保存します。
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左メニューより「API のアクセス許可」をクリックし、右側画面内で「アクセス許可」の追加をクリックします。
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上部メニューより「所属する組織で使用している API」をクリックし、名前「Office 365 Exchange Online」の行をクリックします。
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アプリケーションに必要なアクセス許可の種類画面では以下を設定後「アクセス許可の追加」をクリックします。
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許可の種類:委任されたアクセス許可
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アクセス許可:Mail.Send
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許可の種類:委任されたアクセス許可
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「<組織名>に管理者の同意を与えます」をクリックし、Mail.Sendに「<組織名> に付与されました」が表示されているのを確認します。
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左メニューより「Authentication (Preview)」をクリックし、「リダイレクトURIの構成」より「リダイレクト URI の追加」をクリックします。
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プラットフォームの選択画面が表示されますので「Web アプリケーション」より「Web」を選択後、「リダイレクト URI」入力画面で以下を設定後に「構成」をクリックします。
https://{サーバーアドレス}/proself/oauth2callback/smtp
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左メニューより「証明書とシークレット」をクリックし、右側画面内で「新しいクライアントシークレット」をクリックします。
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説明と有効期限を適宜設定後「追加」をクリックし、表示されているシークレットの「値」をメモしておきます。
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左メニューより「概要」を開き、アプリケーション(クライアントID)、ディレクトリ (テナント) IDをメモしておきます。
※認証に使用するExchange Onlineのユーザーアカウントに対して認証済みSMTPの設定が必要です。
※Exchange Onlineのサービス更新等で設定方法が変更される場合があります。また、Exchange Onlineにおける各種画面や機能の詳細については弊社ではお答えいたしかねますため、Microsoft社までお問い合わせください。
次に、Proselfに管理者ユーザーでログインして、管理画面の「システム設定」より「このサーバー情報の設定」、「メールサーバー情報の設定」、「システムメールの設定」を開き、以下内容で設定します。
◆このサーバー情報の設定
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ホスト名(FQDN)に以下を入力します。
https://{サーバーアドレス}
◆メールサーバー情報の設定
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SMTPサーバーにはsmtp.office365.comを記入します。
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ポートには587を指定します。
587を指定する場合は「STARTTLSを使用する」チェックをONにする必要があります。
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「送信時にSMTP認証を行う」チェックをONにした上で、認証方式より「OAuth」を選択します。
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ユーザーID、テナントID、クライアントID、シークレットの各項目にそれぞれ以下内容を設定します。
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ユーザーID:
「◆Exchange Online側の設定」で設定したテナントに所属するユーザーのメールアドレス
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テナントID:
「◆Exchange Online側の設定」12.で確認したディレクトリ (テナント) ID
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クライアントID:
「◆Exchange Online側の設定」12.で確認したアプリケーション(クライアントID)
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シークレット:
「◆Exchange Online側の設定」11.で確認したシークレットの「値」
※テナントIDは「◆Exchange Online側の設定」でアプリをマルチテナントとする場合は空欄のままで問題ありません。
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ユーザーID:
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設定をクリックするとOAuthのサインイン画面を開くためのダイアログが表示されますので、「Sign in with Microsoft」をクリック後Microsoftにサインインします。
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認証が成功しトークンを取得した旨のメッセージが表示されれば完了です。
◆システムメールの設定
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メールアドレス欄に「◆メールサーバー情報の設定」の項で設定したExchange OnlineのSMTP認証ユーザーアカウントが指定されていることを確認します。
※Exchange Onlineでのメール送信に関してはExchange Online側で制限があり、SMTPの認証ユーザーと送信元のFromのメールアドレスが一致しないとメール送信されません。
※メール送信機能、ファイル送信/受信機能を利用する際は、以下についてもあわせご確認ください。
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管理画面より「システム設定」→「メール文書設定」→「Web公開/受取フォルダ」→「Web公開メール送信のデフォルト文書設定」の順に開き、「Fromのメールアドレス」項目の「システムメールアドレス」のラジオボタンをONに設定されていることを確認します。
上記実施後、Proselfからメールが送信できることをご確認ください。
(最終更新日:2025/09/12) -
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